ホームヘルパーとはどんな仕事?家庭のサポートとケアを担う専門職

公開日:2024/01/15  最終更新日:2023/09/01

近年、ホームヘルパーの需要が高まっています。在宅で支援を必要とされる高齢者が増えてきていることも要因のひとつと言えるでしょう。ホームヘルパーと聞いて、どんな仕事か思い浮かぶでしょうか。家庭を助けるのだろうという想像はつくかもしれません。今回は、ホームヘルパーとはどんな資格なのか、仕事内容とともに解説します。

ホームヘルパー(訪問介護員)とは

ホームヘルパーとは、在宅介護に関する資格のひとつです。都道府県のおこなう介護職員初任者研修という研修を受け、修了証明書の交付を受けることで取得できます。この資格は介護の資格の第一歩ともいわれており、実務やさらなる研修と試験を受けることで介護福祉士への道にもつながります

働き方としては、まず事業所に所属します。そして、要介護認定を受けた高齢者や障害を持っている人の居宅を訪問し、さまざまな形で生活を支援します。

生活の支援は休日に関係なく必要とされているため、訪問する時間や曜日もさまざまです。訪問介護計画おもには朝に出勤して午前と午後に数軒を訪問して、夕方には勤務終了となることが多いようです。

ホームヘルパーの仕事内容

ホームヘルパーは訪問介護計画書にしたがって訪問し生活を支援します。その目的は利用者が自分らしく生活できるようにすること、身体能力の悪化を防ぐことです。支援は、おもに次の3つに分けられます。

介護サービス

サービスの利用者は基本的な日常生活を送るための支援を必要としています。利用者一人ひとりの身体能力によって必要とされる支援はさまざまですが、主に入浴、排泄、食事、衣服の着脱、寝返りのできない人への体位変換などです

そのほか、病院で処方された薬を正しく内服できるように介助することもあります。居宅での支援以外にも、一人で暮らしている利用者や家族が送迎できないなどの場合、病院への付き添うこともあります

家事支援サービス

介護サービスには含まれない日常生活で不便を感じていることを支援します。たとえば、食事を作ること、日々の買い物や掃除、洗濯などです。とくに一人暮らしの方では、家事は生活に不可欠であるのに負担が大きいこともあるため、家事の支援は重要です

ただし、利用者本人ではない人への支援や日常生活とは言えない家事などは含まれません。たとえば、お庭の手入れや家族の食事を作ること、ペットのお世話などです。

利用者本人や家族へのケア

介護や家事への支援以外にも利用者本人や家族への支援があります。利用者本人や家族の思いを聞き、精神的なケアなどを行うことです。主な介護者である家族が安心安全に介護を続けていけるように、専門職者としての知識、経験から指導することもあります

それによって利用者はより安心して生活を送れるようになります。

訪問介護を必要としている人には、ほかにもたくさんの専門職がかかわっています。かかりつけの病院や福祉サービスを取りまとめているケアマネージャー、行政の担当者などです。

利用者をとりまく支援者とコミュニケーションをとり、情報を共有していくことも大切な仕事のひとつです。そのためにも利用者や家族とも丁寧なコミュニケーションをとって、何が必要とされているのかを知っていくことが大切です

ホームヘルパーができないこと・してはいけないこと

ホームヘルパーがしてはいけないことはいくつかあり、利用者に頼まれても断る必要があります。しかし、利用者が不便を感じたり困ったりしていることは事実です。

理由を添えつつ、利用者が納得できるよう話をすることが大切です。してはいけないことのおもな内容を以下に示しました。

医療行為

ホームヘルパーはあくまで介護や家事支援を行う職業です。ですので、医療行為は禁止されており、インスリンの注射や床ずれの傷の処置などは行えません

ただし、例外もあり、医師や看護師に必要なときに報告や連絡ができることを前提に、喀痰の吸引や経管栄養を行えます。これは一定の研修を受けたうえで、国が定める一定の要件を備えた登録事業者に所属する必要があります

本人以外への家事支援

生活支援でも少し触れましたが、利用者本人以外への家事支援はしてはいけません。あくまでも利用者にとって直接必要なことを支援するのであって、家事代行サービスではないことに注意しましょう

個人情報の取り扱い

居宅へ訪問することから、家庭の事情や個人情報に触れる機会も多くあります。ですので、個人情報の取り扱いや機密保持について注意しなければなりません。

まとめ

今回はホームヘルパー(訪問介護員)の資格や仕事内容について解説しました。これから高齢者が増えていくこと、介護を担う人の不足が予想されています。近年では自宅だけでなく、老人保健施設や高齢者住宅などへの訪問も増えてきており、ホームヘルパーの訪問先も多様化しています。訪問先がどこであっても、大切なのは一人ひとりの体の状態に合わせて、その人が住み慣れた場所でよりよく生活できるように支援することです。より生活に密着したかたちでの支援を行うため、利用者が穏やかに生活している姿を見られるやりがいのある仕事です。また、資格取得には年齢制限もないうえ、パートやアルバイトなどの働き方もさまざまです。自分の生活に合った働き方を見つけやすいことも魅力のひとつではないでしょうか。

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