派遣介護士がダブルワークを始めるメリット・デメリットとは?
近年、ダブルワークや副業をして複数の仕事を持つ人は増えてきています。2019年に、厚生労働省は副業に関する規制を緩め、ダブルワークが可能な職場も増えました。実は、派遣介護士はダブルワークと相性のよい職業です。派遣介護士がダブルワークを始めるメリット・デメリットを注意点と合わせて紹介します。
派遣介護士として働きながらダブルワークは可能?
派遣介護士として働きながらダブルワークをすることは可能です。介護職は正規職員の場合、ダブルワークや副業を禁止している施設もあります。もし、派遣介護士として働きつつ副業をしたいと考えているなら、副業・ダブルワークOKの就業先を選びましょう。介護職の現場では正規職員の負担を軽減するため、土日のみ、夜勤のみ、短期間のみ(3か月や6か月)で派遣介護士を募集することが増えています。
こうした時間的制限の少ない勤務であれば、ダブルワークをしやすいでしょう。派遣介護士の場合、求人に副業・ダブルワークOKと記載されている就業先も多くあります。介護関係の仕事をしている人を対象としたWebアンケートでは「副業経験がある」と答えた人は57%いました。介護関係の仕事をしている人で、ダブルワークをしている人は多いようです。
その理由は、自分自身のスキルアップのためや、経済的理由などです。複数の介護施設の掛け持ちや、日中はアルバイトをして、介護施設で夜勤として働く、介護職として働きながら在宅ワークとダブルワークをする、介護職の空いた時間に試験監督のアルバイトをする、など働き方はさまざまでした。
派遣介護士がダブルワークを始めるメリット・デメリット
ダブルワークをすることは可能と説明しましたが、派遣介護士がダブルワークを始めるメリットをデメリットと合わせて紹介します。まずはメリットから紹介します。
給料・収入が増える
介護士の離職理由として「給料が低い」という声が多くあげられています。介護派遣の場合は時給の相場が少し高くなっています。平成29年度の介護職員の平均時給は956円ですが、介護派遣では1,000~1,500円での募集が多いようです。また夜勤は、給料も高く募集も多いです。1回の勤務で、平均3万の収入になり、収入アップが見込めます。
勤務時間の融通がきく
派遣介護士の場合は、事前の契約によって、1日6時間、夜間のみ、土日のみ、もしくは3か月にのみなど時間や期間を決めて働くことができます。自分の予定に合わせて働くことができるので、ダブルワークがしやすいです。また、派遣介護士はほかの職員よりも時給が高く、コストが高くつくことから残業が頼まれづらいという意見もありました。
スキルアップにつながる
派遣介護士は契約期間が決まっています。期間を決めて働くことで短期間にさまざまな施設の仕事内容を学ぶことができ、介護現場での対応力を身に付けることができます。
金銭的にも、精神的にも安定して働ける
ひとつの職場で働いていると、人間関係に悩むこともあるでしょう。そんなとき、もうひとつの職場で働いて、必要とされていれば割り切って考えることができます。深く悩むことが少なくなるでしょう。派遣介護士として働く場合、いつ契約が切られてしまうか不安に思うこともあります。ダブルワークをしている方がいざというときの収入は確保できているので、安定しているといえます。
次に、派遣介護士がダブルワークをするデメリットについても紹介します。
体力と相談しながら仕事をする必要がある
ダブルワークをするということは、労働時間が増えるということでもあります。金銭的余裕が生まれる反面、本業のみで仕事をしていたときより体力を消耗します。夜勤勤務などは生活リズムが崩れやすいので体が慣れるまでは、疲労がたまりやすいでしょう。また、介護職は命を預かる仕事のため、神経も使います。ダブルワークをする際は自分の体と相談しながら無理のない範囲で、契約をしましょう。
派遣介護士がダブルワークをする上での注意点
ダブルワークをする上で注意するべきポイントがいくつかあるので、紹介します。
どちらも本業であるという意識を持つ
ダブルワークをする上で注意したいのがどちらの業務もおろそかにしないことです。ダブルワークをすると労働時間が増えます。疲労のため業務に集中できない、ミスをしてしまうなどのことがないようにどちらの業務も本業であるという意識を持つようにしましょう。体力的に余裕をもてるように、無理をしない働き方でダブルワークをしましょう。
確定申告をする必要がある
ダブルワークとして始めた仕事の年収が、20万円を超える場合、確定申告する必要があります。確定申告は難しいイメージがありますが、期間中は相談窓口があったり、専用の電話番号にかければ、用紙に沿った記入方法を丁寧に教えてくれたりもします。教えてもらった通りに記入すればよいので安心です。マイナンバーカードをもっていれば、ネット上から申告もできます。ダブルワークをしている場合は、確定申告の提出期間(毎年2月16日~3月15日)に申告を忘れないように注意をしましょう。
まとめ
派遣介護士がダブルワークを始めるメリット・デメリットについて紹介しました。派遣介護士として働きながらダブルワークをすることは可能です。その際は、就業規則に違反しないようにダブルワーク・副業OKの勤務先を選びましょう。派遣介護士がダブルワークをするメリットは、収入が増える、時間の融通がききやすい、スキルアップにつながるなどがありました。デメリットは、労働時間が増えるので、体力と相談しながら働く必要があることです。ダブルワークをして年収が20万円を超えた場合は確定申告をする必要があります。毎年日程が決まっているので提出期間を忘れないようにしましょう。ダブルワークはメリットが多いです。無理のない範囲でぜひ挑戦してみましょう。